不動産まめ知識

調べれば調べるほど、奥が深いぞ不動産!弊社スタッフがふだんの仕事の中で見つけた疑問を解決するために、調査・研究した成果を分かり易くご紹介します。

Jul

16

2015

「中古住宅の流通促進について」

現在日本の住宅市場は、新築住宅の売買が中心で、中古住宅の割合は2割にも満たない状況です。しかし、増加する空き家を資産として活用するためにも中古住宅の流通促進は必要不可欠で、そのため国が市場整備を進めています。

 

国土交通省の平成27年度予算決定概要では、空き家の活用と中古住宅・リフォーム市場活性化として予算が組まれています。詳細は以下の通りです。

  • ・戸建空き家等を子育て仕様に改修した地域優良賃貸住宅を供給する
  •  取組の支援
  • ・居住環境の整備改善を図るため空き家の活用・除却等を行う地方公共団体
  •  の取組支援
  • ・所有者に対する空き家の適正管理等に関する相談体制整備の取組支援
  • ・住宅団地における空き家等の流通・活用に向けたモデル的な取組支援 他

 

 この他には、5月末に自民党は中古住宅の流通促進に向けて以下の提言をまとめました。

  • ・木造住宅を築20年で一律価値ゼロとみなす市場慣行を抜本的に改善
  • ・中古マンションの管理情報の開示を促進
  • ・リフォームで耐久性を高めた中古住宅の認定制度を創設
  • ・住宅の劣化度合いの検査活用を促進
  • ・不動産総合データベースの構築
  • ・個人住宅の有効活用に関する相談体制の整備などによる空家の流通促進 


国だけではなく、ハウスメーカーや住宅設備メーカー、不動産会社なども空き家の管理・再生といった中古住宅に関する商品やサービスを増やしています。

 

 中古住宅市場が低迷している理由としては、日本では欧米と比べて中古住宅の価値が正当に評価されない風潮があることや購入前の住宅の状況を詳しく知ることができないこと等があげられます。建物評価を見直すことで、中古住宅を購入するためのローン市場を強化し、中古住宅市場を活性化させていくことが今後の課題のようです。

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Jul

16

2015

「空家対策の推進に関する特別措置法」について

平成275月末、「空家等対策の推進に関する特別措置法」(以後、特措法)が全面施行されました。これは、今後放置しておくと危険が想定される空き家の所有者に対して、自治体が修繕や撤去を命令できる法律です。以前は、自治体ごとに空き家対策を行っていましたが、今後は国を挙げて行われることになり、各地で取り組みが本格化しています。

 

特措法では以下の4つの基準に該当する空き家を「特定空き家」と定義しています。

  1. ①倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
  2. ②著しく衛生上有害となるおそれのある状態
  3. ③適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
  4. ④その他周辺の生活環境の保全を図る為に放置することが不適切である状態

 

 上記に該当すると認められた空き家の所有者には、修繕や撤去の指導、勧告、命令を出すことができ、これに従わなかった場合、行政が強制的に撤去し、費用を所有者に請求できる「代執行」の措置をとられます。

 

それにしても、特措法は何の目的で制定されたのでしょうか?

 

まず挙げられるのは、建物の老朽化による悪影響です。放置される期間が長期に亘れば、倒壊による事故の発生、適切に管理されていない空き家による景観上や衛生面での悪影響等が懸念されます。また、今後も以下の理由により空き家は増加すると考えられています。

  • ・人口・世帯数減少に伴う空き家の増加
  • ・核家族化に伴う高齢者の介護施設利用の増加
  • ・固定資産税の優遇措置
  • ・新築物件のニーズが高く、中古物件の市場価値が低下


このため国を挙げて空き家対策を行う必要性が高まり、特措法が施行されることになりました。今までは空き家の所有者を探すのに自治体は苦労をしてきましたが、今後は固定資産税の納税者情報を活用することで、登記簿などを調べて所在がわからなかった空き家の所有者も特定され、空き家を放置したままにはできません。「特定空き家」に該当すれば、土地に対する固定資産税の優遇措置から除外され、最大で6倍の固定資産税が課税されます。空き家を所有されている方は「特定空き家」にしないために、賃貸や売却も視野に入れた策を講じる必要があると考えられるでしょう。

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Jul

04

2008

指定角地  〰 建蔽率の緩和規定

 

不動産にちょっと詳しい人であれば、建蔽率の緩和規定の一つに、「角地であれば、基準建蔽率は、指定容積率に対して10%加算される」というルールがあることを、知っているのではないかと思います。

でも、どういう場合に、この建蔽率の緩和規定は適用されるのでしょうか。

一般的な解説書では、建築基準法53条3項2号の条文より、「特定行政庁が、街区の角地等で指定するもの(=いわゆる「指定角地」)の中にある建築物の場合」と説明するだけに留まっており、具体的な例を提示しているものは少ないように思います。

特定行政庁ごとに決められるものなので、全国各地で出版される「解説書」だと、具体的には書けないという事情もあるんでしょうね。

そこで、仙台市の場合ですが、「仙台市建築基準法施行細則」で以下の通り、定められています。

①角地を構成する接面道路の幅員は双方とも4m以上

②接面道路幅員の双方の和は12m以上

③角地の角度は120度以内

④画地の外周のうち、道路に接する部分の長さが全体の1/3以上

この要件を満たした時に、指定角地の建蔽率緩和規定が適用されるということなんですね。

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May

25

2008

水平指定道路

私が不動産調査をはじめたばかりの頃、教育係の先輩から特に注意するように言われたことの一つに「建築基準法42条2項道路」があります。道路の中には、市道認定・町道認定を受けていても、幅員が4mに満たない場合には「2項道路」扱いになるケースもあり、今でも、物件の現地調査では神経を使うところです。

けれども、「2項道路」については、多くの入門書でも詳細に解説していますので、ここでは、更に一歩踏み込んで、「水平指定道路」を取り上げてみたいと思います。

「水平指定道路」、建築基準法42条1項5号の「位置指定道路」と名前は似ていますが、こちらは、同法42条3項で規定された道路です。ネットで検索してみると、神戸市・宇都宮市等でもヒットしてきましたから、おそらく全国的に見られるものなのでしょう。でも、宮城県内では、私は仙台市の中でも一部の地域でしか見たことがありません。

 

水平指定道路の続きを読む

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May

13

2008

『建物』って何? 〰part2

粂八です。前回の続きです。

 

では、「建物」とはどのように定義されるものなのでしょうか。

 

法律の側面から見た場合、建築基準法上の「建築物」や、税務会計上の建物、地方税法上の家屋等、いろいろとがありますが、不動産を権利の対象として見た場合には、不動産登記法上の「建物」の定義が最も重要になってきます。

 20080513203358.jpg

そして、私が知る限り、不動産登記法上の「建物」を一番分かり易く解説してくれている本が、これ! 財団法人民事法務協会発行の『表示登記教材 建物認定』です! (今年2月に3訂版が出ているのですが、普通の本屋には置いていない超マイナーな本のため、 土地家屋調査士等、一部の人にしかその存在は知られていません(泣))

  要は、写真資料も豊富なこの教材を読めば、"建物認定"の肝(キモ)は、全て分かってしまうようなものなのですが、ここでは、豆知識ということで、「建物の要件」の箇所のみを列挙することにします(これらの要件は『不動産登記事務取扱手続準則』136条1項に基づくものです)。

  【要件1】屋根及び周壁などの外気を分断するものを有すること(外気分断性)

【要件2】土地に定着したものであること(定着性)

【要件3】その目的とする用途に供し得る状態にあること(用途性)

  また、この【要件3】を補完するものとして「人貨滞留性」を挙げる考え方もあれば、上記3 要件以外に、

【要件4】不動産として独立して取引の対象となり得るものであること(取引性) も必要とする見解があるようです。

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